髪の毛より細いエナメル線が４本、左のシールドケースに入った２つのコイルから４本出ている。うち２本はシールドされたのち、ピンに向かっている。
　　この４本がピンに半田付けされる。いわゆる点付けという作業になる。ピンの付く端子板はプラスチックで出来ていて耐熱性はない。
　　このピンにリード線を直付けに改造したカートリッジもあるが、後ろのエナメル線がよくまあ半田剥がれしなかったもんだと思う。対策はこのピンに放熱用の金属を当てて後ろに熱がいかないようにする手もあるが、経験を積まないと無理。

　　モノラル結線仕様は、今述べた半田付け技術に加えて、コイルの極性を知っていないといけない。
　　巻き始めと巻き終わりを調べて、結線を一個のコイルになるようにする。それほどの努力を、このＭＧ−５０に費やしてモノラルカートリッジに仕立てて、さて音は、、、。では？万円のカートリッジに施す決意と財力は？如何。工作遊びに趣味を見出すならいざ知らず、その熱意と知恵は部屋一杯の音楽に費やしたい。

　　このカートリッジの内部は整然としている。ＳＨＵＲＥがそうだが、雑然としたのが海外製品に多い。半田付け・組み付けは手作業だし、２度と開けることはないので、それでもよいのだろう。　　でも、針や、リード線の抜き差しでグラグラになるカートリッジがある。このように細いエナメル線が中で動かないか気がかりで、慎重になる。