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風、わたしを吹き抜けたcartridge
懐かしいもの、高いけどええなあ!、なんじゃこれ!もある

カートリッジ プレーヤー アンプ スピーカー anotyer site daily topic
カートリッジ編      technics      更新日 15 December, 2009  一年振りの更新、

07 June, 2010 テクニクスTECHNICS
 270Cファミリー
  日本を代表するカートリッジ、おそらく世界で最も量産されたカートリッジではないだろうか。ナショナル店会1万店を豪語し、新発売1モデル初回ロット10,000個と言われた。それをいくつのモデルにこのEPC−270Cファミリーが使われたか。
  他のオーディオメーカーを含めプレーヤーに使われまた単体で発売された10,000円前後のカートリッジは量産効果と相まって、いかにコストパフォーマンスに優れていたか。当時の評論家、ユーザーがしっかり認識していたかどうか。彼らの評価・認識はたいしたことは無かったのではないか。
  それゆえ、テクニクスは、完全にデザインを変え、針を変えて一気に2万円アッパーの205Cに行ってしまったんだと思う。
  
  
  写真はEPC-270D  ブロックダイヤの0.6mil丸針。背面か正面のロゴを見ないと、EPC-270Cと区別できない。
       orijinal   (針価格はナショナルセールスマン専用カタログ’89/’95   この1995年カタログで、EPC-H25がカートリッジとして一つ残った)
TYPE  style  needle No.
¥price
 clolor  tip
type
trcking
force(g)
 
style  cart.No/¥price color  出力
mV
  EPS-52STDD¥4000/完了
  丸・0.5milダイヤブロック
  硬質軽合金ストレートパイプ
  0.5
nude
 2.0〜2.5 テクニクス280C ¥9000
  (EPC-86SNAD)
  200C 210Cの後に発売 
   3.0
EPS-53STED ¥6200/完了
 0.2×0.7mil楕円ダイヤブロック
 チタンパイプ/テンションワイヤー
透明 elli
nude
1.5〜2.0 テクニクス260C ¥12000
  (EPC-87SMAD)
  200C 210Cの後に発売
  2.0
no print  EPS-53STD ¥?
  0.6mill 
       
EPS-56STSD ¥3500/完了  blue 丸  3.5  no print  EPC-79SMAD     
←EPS-270SD ¥2800 丸0.6mil
EPC-270C (1974年登場)

 ほとんど丸針のEPS-270SD
EPS-270ED ¥5500 elli
 no print EPS-270SD ¥2800   EPC-271C-S
  シェル一体型
    (バリエーションがある)
EPS-270DD ¥?
  高強度アルミパイプ
  ダイヤブロック 0.6mil
  丸    EPC-270D ¥11000
   単体売り(丸針) 
   3.2
EPS-270ED ¥5500
    接合・楕円0.3×0.7mil
elli EPC-270C-U ¥11000
   単体売り(楕円針)
 no print EPS-440QD ¥8000/完了
    (2CH用はEPS-52STDD) 
透明  シバタ   EPC-440C ¥16000
EPC-442C
EPC-441C
  4CHカートリッジ
写真の針は EPS-53STED 
   
EPS-290SD ¥2800/完了   丸    no print EPC-290C ?

 システムコンポ用。
EPC-270Cの針違いを型番変えだと思う。見たことがない。
   
 
 ←赤いセンターラインとTECHNICSのロゴ。これで純正品の楕円針と、判る。

  STは、カートリッジの交換針にステレオ用、モノラル用のあった名残。  SDは接合ダイヤ・丸針:ノブのセンターラインが白
  DDはダイヤブロック丸針:ノブのセンターラインは黄色、変色でクリーム色になったものと判別しずらい。
  QDはダイヤ・シバタ針:センターラインはブルー
  EDは接合ダイヤ・楕円針:センタ^ラインは赤
       これにカンチレバーの仕様の違いがある。そのため、レコード針メーカーからはいろんな仕様の針が発売された。
       JICOの通販サイト  http://shop.jico.co.jp/products/?maker_id=16
  01 June, 2010
   EPS-53STDDEPC-270Cの組み合わせで聴いている。
   音がカチン、カチ〜ンと出て気に入らない。チャリ〜ンと鳴って欲しいときにシャリーンとなる。サ行がきつく中抜けの様相。
それで、続けて10枚くらい聴くことにした。いわゆるエージング。日頃はしない。それで、音がなじんできた経験は、固くなったダンパーが、コロンと動くようになってびりつきが収まった、ということくらいで、それは針交換しなさいのサインのようなものだと思ってきた。

05 June, 2010
Low mass:ローマス。小さな実効質量とでも訳しておく。
High compliance:ハイコンプライアンス。高い追随性とか応答性とか、単位はp/dyne

07 June, 2010

  全部の組み合わせで聴くには時間がかかりすぎる。
  一番素直に聴けた針はEPC-270ED、下から上までさらりと表現する、悪く言えば高音が奇麗で量感に欠ける。しかし、テクニクスは生産を終了しているので、良質の新古針・中古針を求めることになる。中々ない。
  次がEPC-52STDD、少し音が固くなり、中音が抜ける。EPC-270EDより更に良質の針は少ない。新古針でも30年以上前に生産された針になる。リスクは大きい。
  丸針のEPS-270SDで十分。本体はどれでも一緒と思えるほど、針の差のほうが大きい。
  オーディオブームの最中、70年代のシンプルな録音・編集のLPならむしろ時代の音を出してくれる。硬質で中抜け・ハイ上がりの音を好む人にお勧め。細部まで表現するカートリッジを望む人や、低域がズンドコしないと駄目な人には勧められない。

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23 March, 2010 テクニクス TECHNICS
 205Cファミリー
  「ボロンカンチレバーの205C。これに尽きる」となっている。本当だろうか、まだ聴いていないので確かではない。
  EPC-205mk3、このmark3から、カンチレバーにボロンが使われた。針の型番で、EPS-205EDV以降の針である。そしてダンパーゴムが更に特殊になった。私はこの針をまだ聴いていない。正しくは、一度入手して聴いたが、フ〜ンで終わってそうそうに手放した。それほどクセがない。

  はっきりしているのは、音のクセの無さ、高域まで素直に伸びる周波数特性だと思う。それゆえ、いろんなカートリッジを聴いたあとに、耳のほうをニュートラルに戻すのに最適のカートリッジ。
 どこまでもフラットに再生し、カートリッジで盛り上がることがない。

  欠点、現在この針が供給されていないこと。JICOのSAS針がボロンカンチレバーだが、やはりオリジナルではない。
  オリジナルのボロン(EPS-205CV、EPC-205CW)のダンパーゴムの劣化が進行している針が中古・新古で出回っているので、その中から良質のものを探すことになる。
写真は、EPS-205EX / EPC-205CUH
  
       orijinal   (価格は発売当時)
TYPE  style  needle No.
¥price
 clolor  tip
type
trcking
force(g)
 
style  cart.No/¥price color  出力
mV
205C EPS-54STED ¥8000
   (ロゴは205C)
チタンパイプストレート
白金コバルト磁石
メッキ無し
パイプ先端つぶし
02×07mil楕円
0.15mm角nude 
Black elli 1〜1.5 EPC-88SMD(205C)
           ¥15000
 4CH EPS-405QD ¥13500
チタンパイプストレート
白金コバルト磁石
メッキ無し
パイプ先端つぶし
シバタ針
white シバタ
nude
 1〜1.5 EPC-405C ¥25500

  EPC-205Cの
      4CHカートリッジ
(実質は針違い)
  2.3
205CU
EPS-205ED ¥11000
  (ロゴは205C-U)
チタンパイプストレート
白金コバルト磁石
メッキ無し
パイプ先端つぶし
02×07mil楕円
0.15mm角nude
Black elli 1〜1.5 EPC-205CUS ¥21000

  205CUにシェルを付属させたモデル 
  3.5
 no print  EPC-205CU・ -205CUX
         まだ見ていない
205CU
  L
  H
EPS-205EX ¥13000
  (ロゴは205C-UX)

チタンパイプテーパードカンチレバー
パイプの先をつぶさずチップを埋め込んである
GOLDメッキ

サマリウム・コバルト
  円形磁石

02×07mil楕円
0.15mm角nude 

Gold
trcing force 1..0〜1.5g
Glod  elli   1〜1.5     
EPC-205CUL ¥23000

コイルの巻き数を減らして
直流抵抗:30Ω
インダクタンス:40mH
インピーダンス:250Ω
 
  2.0
  EPC-205CUH ¥23000 

  直流抵抗:500Ω
インダクタンス:560mH
インピーダンス:3.6KΩ

こちらのほうが扱いやすい 
  7.0 
205CV  EPS-205EDV ¥15000

ボロン
テーパードカンチレバー


他の205Cにも使えるが、
スリーブの横の形状が違う

02×07mil楕円
0.1mm角nude 

写真は針折れ品
1〜1.5 no print EPC-U205C mk3 2.0
EPC -205C mk3
      (シェル一体)
    ¥30000
2.0
no print EPS-205EDW ¥15000      1.25  no print EPC -205C mk4
  (シェル一体) ¥35000
  2.0 
207C EPS-207ED ¥6000

アルミパイプ
テンションワイヤーでない
楕円
写真は針折れ
Glod/black  elli  1.5〜2.0  EPC-207C ¥15000

プレーヤー:SL-Q2 SL-Q3
SL-QQ3U SL-Q33
   
    EPC-205CU、EPC-205CUX :実物を見ていないので、オリジナルでどちらの針が付いていたのか確認できていないが、EPS-205EDのようだ。
  ナショナル販売店セールスマン専用カタログ:’93でEPS-54 ¥8000、EPS-205EDV ¥15000が脱落。’95でEPS-205ED ¥11000、EPS-207ED ¥6000が脱落。
  現在は、すべて脱落。サードパーテイ針のみ。
       JICOの通販サイト  http://shop.jico.co.jp/products/?maker_id=16

200C      テクニクス TECHNICS    幻のようなカートリッジ200C、210C。このあと、205Cが発売される。ノブの形状は、205Cと微妙に違うが、スリーブなど一致する。)

      210Cについて。EPC-85SM、別名テクニクス210C。1970年頃と、随分と古い時代のカートリッジ。ネットで検索すると、0.2×0.7mil楕円ブロックダイヤ針と書いているが、純正針の取扱説明書は、0.3×0.7mil楕円ブロックダイヤ針と記述してある。手持ちの針は写真のようにテンションワイヤーが付き出ているが新たに入手した針は、出ていない。楕円形状の違った2種類の針があったのかも知れない。ここでは、取り扱い説明書に従う。
  今と違って'70年代は物価の上昇が激しく、新製品を出すことで、価格転嫁した時代で、それすら追いつかず値上げがあった時代だった。今のように新製品、性能アップ、実売価格下落の時代ではなかった。
問題は音だと思う。アルミパイプ、0.3×0.7mil楕円の200C・210Cは、V15VのG針(丸針)のようだ。大胆さはでるが、メリハリとビンビンと響く音にはならない。当然のことと思う。
        200C
205CUX
↓210C
 テクニクス200C、210Cと205CUX ↑ノブのRが違う
  なんとか205Cにも使えるが、あえて選択する針ではない。 
 200Cはノブの後ろの形状によって2mmほど浮く。210Cはピッタリ
TYPE  style  needle No.
¥price
 clolor  tip
type
trcking
force(g)
 
style  cart.No/¥price color 出力
mV
200C EPS-50STED ¥10500
  テクニクス200C
アルミパイプストレート
テンションワイヤー
白金コバルト磁石
メッキ無し
パイプ先端つぶし
03×07mil楕円nude 
elli 0.75〜1.5 EPC-84SMD(200C) ¥19500
    1970頃
プレーヤー:SC-850、FF-253

  写真の本体は205CUH
3.0
210C EPS-51STED ¥9500
  テクニクス210C
アルミパイプストレート
テンションワイヤー改良
白金コバルト磁石
メッキ無し
パイプ先端つぶし
03×07mil楕円nude 
elli 1〜1.8 EPC-85SM(210C) ¥14000
 
   1970頃
 :SC-210C

  3.5
    EPC-84SMがEPC-200C EPC-85SMがEPC-210C  EPC-86SMADがEPC-280C  EPC-87SMADがEPC-260C 
     そしてEPC-88SMDがEPC-205C これでつながる。
   ナショナルの型番は開発コードなのか、OEM先なのか、二つ三つのコード体系がある。 

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13 June, 2010 作成中  テクニクス TECHNICS 

  ↑EPC-305MCMK2
 MCカートリッジ  EPC-305MC
  205Cと同時にEPC-305MCを載せないと片手落ちだろう。EPC-300MC¥15000(1978年)EPC-305MC¥35000(1979年)。この価格差はボロンカンチレバーの差になる。
  そして1982年のEPC-305MCMK2で更に改良される。

 Low mass:ローマス。小さな実効質量とでも訳しておく。単位はmg
  High compliance:ハイコンプライアンス。高い追随性とか応答性とか、単位はp/dyne

このローマスを支えたのが極小ダイヤブロック、ハイコンプライアンスはボロンカンチレバー。これはEPS-270EDにも用いられ、小さなダイヤチップで小さな実効質量を達成している。

  MCカートリッジの一つの形を達成している。しかし、音楽的な豊かさはまた別で、このEPC-305の音を一つの個性だとしたら、いろんなカートリッジを聴いた後で、耳をニュートラルに戻すには最適のリファランス機だと言える。
  今、中古市場で求めるなら、ダンパーゴムのヘタっていない針を求めること。多くのこのカートリッジはそのダンパーゴムの特殊性で、駄目なものが多い。
  低域の豊かさでEPC-300MC、フラットな伸びはEPC-305MCMK2、求めるならEPC-305MCMK2
  
 

        orijinal   (価格はナショナルセールスマン専用カタログ’89)
 TYPE  style  needle No.
¥price
  clolor  tip
type
 
trcking
force
 
 style  cart.No/¥price  color  出力
mV
    針交換価格¥12000
  チタンカンチレバー
  0.2×0.7milダイヤブロック
    1.7〜2.3 EPC-300MC ¥15000     0.1
    針交換価格¥21000
  ボロンカンチレバー
  0.2×0.7mil極小角ブロックダイヤ 
    1.3〜1.7 no print EPC-305MC ¥35000      0.2
    針交換価格¥36000
  ボロンカンチレバー
  0.2×0.7mil極小角ブロックダイヤ
 
     1〜1.25 EPC-305MCMK2 ¥50000    0.18
    針交換:'95にEPC-310MC(¥18000)が残り、'99にすべて完了した            
   
        JICOの通販サイト レコード針修理サービス  ←見積もり相談  チップ飛びや針の根元が残っておれば http://www.jico.co.jp/repair/index.html

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日付 作成中 メーカー
no print  カートリッジ
  

       orijinal   (針は)
TYPE  style  needle No.
¥price
 clolor  tip
type
trcking
force(g)
 
style  cart.No/¥price color 出力
mV
    
       JICOの通販サイト  http://shop.jico.co.jp/products/?maker_id=26

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2008年頃に作ったもの↓

 テクニクスのカートリッジの定番、EPC-270ファミリー

  全国ン万店のナショナル店会をバックに、1ロット1万の生産数を誇ったナショナルがテクニクスブランドを定着させたカートリッジ群。
       全国の小学生・中学生がこのカートリッジで、レコード鑑賞をした。

  きわめてベーシックなカートリッジ群です。

  ノブの形状が同じなので、ファミリー内すべてに互換性がある。しかし、純正オリジナル針は型番ごとに、仕様が違いその差は大きい。サードパーティ(レコード針メーカー)から発売された針はそのあたりが無視されているので本来の音は出ない。
  現在テクニクスは、純正針(テクニクスブランド)を供給しておらず、ナガオカトレーディングからサービスパーツを出している。

  以下、おおむね発売順
 no purint EPC-260C EPC-87SNAD

   stylus EPS-53   1.5〜2.0g  透明

 no purin EPC-79SNAD

   stylus EPS-56   3.5g  アオ

  針のみ試したが、固くひきつる音だった。選択外。


EPC-280C EPC-86SNAD  EPC-86SM  型番が違うが同じカートリッジ(EPC-86SNADが古い) 

   stylus EPS-52 2〜2.5g  コハク色  楕円針が標準(ただし針メーカーからは丸針も出ていた)

  純正品の針は抜群。まだ接合針が無かった時代のカートリッジでダイヤブロックの楕円針が使われていた。
  EPC-270が発売されて、その交換針にこちらが良いとして買われた。
  でもとうの昔に生産完了している(30年以上前)従って、まずダンパーが駄目。
  よってJICOかナガオカから入手することになる。でも発売時の針とは仕様が違う。

  JICOのEPS−270ED(楕円針)がベター。楕円ラインコンタクト針(10000円)を求めるのも良いが、270ファミリーに1万円を使うなら、他のカートリッジを選ぼう。

意外に搭載したプレーヤーも少ない。
SL-25 SL-25F SL-28 SL-29 SL-30 SL-35 SL-40 SL-45
SS-7300 SS-7400 SS-7500 SS-7550N SS-7600 SS-33 YOU-03 YOU-05 テクニクス-40

EPC-270C EPC-270CU  単体でも発売されたベストセラーカートリッジ

  stylus EPS−270SD(丸針)、EPS−270ED(楕円針)  共にミドリハントウメイ(ラインの色で区別)

  テクニクスのプレーヤーでもっとも多く搭載されたカートリッジ。ゆえに今だ根強い人気を誇っている。上位のカートリッジに負けない音が、すごい。

  このカートリッジを使いこなすコツは、楕円針を使うこと。6300円しますが。願わくば、今や新古品でしか手に入らない純正品を探すこと、でも半分はダンパーが駄目になっています。よって現行で手に入る楕円針を入手することになる。しかし、テクニクスはブランド・パッケージを止めて、ナガオカトレーディングに針の供給を委ねた。
    JICOのEPS−270ED(楕円針)がベター。楕円ラインコンタクト針(10000円)を求めるのも良いが、270ファミリーに1万円を使うなら、他のカートリッジを選ぼう。

写真はYahoo!auctionに出品したときのもの。
左の純正品はオリジナルパッケージ、開封したら判るシールが使われている。楕円針、センターのラインが赤い、ノブのサイドに刻みがありtechnicsのネームが入っている。丸針は、センターラインが白い。

 no purint  EPC-271C   EPC−270Cのシェル一体型のカートリッジ

  EPC-270Cと同じカートリッジ。270C、270CUより安く入手できるのなら求めても良い。でも270Cや270Uならシェルを換えればまた違った音がするので、そこは考えよう。
 
no purint EPC-290   なぜ必要だったか判らないカートリッジ

   stylus EPS-290SD  キハントウメイ  ?g

  針を試したが、音は悪かった。

  写真の針はサードパーティ、EPS-52?だったと思う
EPC-442C   EPC-270Cの4cHバージョン

  stylus EPS-440QD  透明  1.7〜2..3g  ダイヤブロック・シバタ針  
                       今や幻、テクニクスはEPS−52を推奨、でもそれも廃番。

  4cH用なので、上が伸びる。目障りに感じることもあるが、この価格帯で勝負すれば勝つ。なにが?もちろん音。問題は、針。針次第。EPC-270Cの針違いと考えたら良い。

  ビクターがMD-1016(針DT−33S、DT−33H、DT-33G)の4CHバージョンカートリッジ4MD-1Xの針4DT-5X(白)と、Z1Sの4CHバージョンカートリッジZ-1他の針DT-Z1に、シバタ針を与えたのと同様だった。

  やがてUPするであろう、205なども同じだが、テクニクスはカートリッジに寄り添うように優れた針を与えた。その結果ブームの終焉とともにオリジナル仕様の針も消えた。残念なことだ。


プレーヤー  SL-45 SS-66 SS-7700CU SS-7800CU SS-7900




  EPS−440QDを×20拡大しました。実体顕微鏡にて。

  ↑
@針先、カンチレバー清掃後
                         ↓
A清掃前
 
 B正面から見た。判り辛いが、針が摩耗したキズがある。光を当てながらみるとキラリと不自然に光部分があることで判別する。

  T:また、前後がカットされているので、楕円針だと判る。(シバタ針だと後方がよりカットされている)
  U:カンチレバーからすべて透明なのでダイヤブロック針。
  V:カンチレバーが黒いので、チタンかな?
うん、取り説が出てきてチタンであることが判った。

  でもこの針は純正品EPS-53STED for EPC−260C


  チタンパイプ、周波数特性:10〜25000Hz  0.2×0.7mil  楕円ブロックダイヤ
  サスペンションワイヤーによるカンチレバー支持。素晴らしい。
  このページの写真の説明は、EPS-53STEDと訂正する。


  
清掃は白スポンジで行う。

     100均SHOPで売っている台所用白スポンジで清掃する。針クリーナーなどの液は、古い針の接着剤を溶かしたり、ホコリを針やカンチレバーに塗りつける事になる。

  使い方の要点:水を吸わして絞り使用する。ノブを手に持って、上の写真なら右から左にそっとこする。逆向きや横方向にこするとカンチレバーがクネッと曲がってしまうことがあるから絶対しない。台に置いて、こすると力が入りすぎて同じようにカンチレバーを傷める。ノブとカンチレバーの隙間は、上記のようにやれば自然とスポンジが回り込んで写真のように奇麗に汚れが取れる。

  腐食したアルミのカンチレバーの場合、ぽきっと折れる事がある。腐食していたから寿命だったとあきらめる事が出来る人だけ、この作業をして欲しい。同様に、劣化した接着剤が取れて、針チップが脱落することがある。接合針に起きる。これもあきらめる事ができる人だけ作業して欲しい。カンチレバーの曲がり・折れる・チップが脱落する、そのいずれも修復はは不可能。


                白スポンジとEPS-440QD →

   この白スポンジは主婦なら知ってる。ヨウカンのような長い状態で売られている。適当な厚さに切って使う。
  アームレストに乗ったアームの下から、針をジョりジョリとこするとキレイになる。決してアームを固定した状態でやらない。フリーの状態で手前にこする。静かにやれば、針圧以上に力は加わらない。溝を掃除した針先のホコリがきれいになる。


  
以上  白スポンジでの清掃は20倍くらいのルーペで確認しながら行う事。模型ホビーの店にスタンド付きのルーペが売っている。作業がやりやすくなる。



新古針でも油断はできない
写真は、EPS−270DD。アルミパイプの接合針


  多分30年は経った未開封在庫品。開封して×20で覗いた。チップはサビだらけ、これでレコードをかけたらレコードの溝でチップの研磨となる。
  それで、このサビ落としを試みた。

  右下の写真のように、接合部辺りまでサビを落とした。



  しかしこれ以上は落ちない。カンチレバーを接着している剤が変質して溶けだし汚れとサビと入り混じって円錐部分までこびりついてしまっている。

  これでは、まだレコードに落としていない針といえど、レコード盤を著しく損ねるのは目に見える。


  新古針、中古針の恐ろしさですね。

  このような針を、レコードクリーナーやスタイラスクリーナーの液で清掃すると、その液でこの汚れを更に酷くする。  レコード盤は水で洗うべし、針は白スポンジで磨くべし。
 

針とカートリッジとシェル

  丸針:チップの先端が0.5milの球状になっている。レコードの溝をその上の円錐の部分で接触している。どの針もそうだが、溝の底に接することはない。0.6mil針は主にモノラルレコードをトレースするためにある。モノラル専用か、古いレコード(モノラルからステレオに移行した頃に制作されたレコード)と相性が良いと言われている。荒っぽくなるがはじける音が聴ける。

  
0.5mil、0.6mil:針先は球状に研磨されている。決して極限まで尖っているわけでない。ふつうは0.6milに丸くなっている。より溝の下のほうをトレースさせるために0.5milの針がある一方で、0.7milの大きな半径を持つ針がある。モノラル盤や録音年代の古い盤などの再生にてきしている。
  またこの丸く研磨した針先は、楕円針の場合、0.3×0.7milのように研磨されている。この0.7と太くなる側で溝をトレースするので、楕円針や、シバタ針がよりきれいにホコリをぬぐったレコードを再生しないといけない理由となっている。

  
楕円針、エリー(elliptic楕円の)針:円錐部分が前後に削られている。溝をトレースする位置が最適になる。その反面、針への負担が大きく寿命が短くなる。それは、丸針よりトレースする実面積が大きく、ホコリをさらうようになるからで、こまめに清掃しなければならない。
  
シバタ針・ラインコンタクト針:楕円針の進化した形状を持つ針。トレース能力に長けるが高価なのが難点。
  
ダイヤブロック針:レコード針はサファイア針からダイヤ針に変わった。その後、金属の先にダイヤを接着する技術が生まれ、接合針になった。つまり接合針以前のカートリッジの針は、すべてダイヤブロックだった。それで、同じ型番の古い針で、ダイヤブロック針が残っていたりする。
  針先の慣性質量からみるとダイヤブロックが有利だが、音を設計する際に接合針で行われていればそれはそれで良しではないか。ダイヤブロックは高域の音に対して有利なので、高いカートリッジに多く使われていた。しかし、それゆえに、現在ではその針が生産中止(とうの昔に)になっているのが多い。

  
レコード針の寿命:無塵室で、新しいレコード、新しい針でレコードを演奏した実験があるそうだ。針は1000時間を超えてもまったく摩耗もキズも生じなかったそうだ。ホコリがレコードと針の間に入りサンドペーパーになり摩耗とキズを生じるのだそうだ。

  
新古・中古針のダンパーゴムの劣化:メーカーの言う針の寿命は300時間とも400時間とも。毎日使っていれば数年で、交換となる。消耗品である針に使われているダンパーゴムが10年以上劣化しないよう設計されているとは思えない。固く硬化した針は、びりつきや高音の歪みとして現れる。耳で聴いてわかるようでは劣化はとことん進んでいる。
  トロトロに溶けたダンパーゴム。極端な場合はペタッと腹がついてしまう。冬場の寒い部屋で、針圧を軽くして辛うじて使えるような針もある。どうしても使いたい場合にしか勧められない。メーカー純正しか発売されていない針に多くみられ、高価な針に多い。新古針や中古針を入手するに悩むところだ。
  ダンパーのヘタリは、カートリッジの腹がレコード盤をこするようになる。硬化はチップを押しても弾力を感じず、再生するとキーキーと音がする。
  そのどちらも聴感上判るほどになったら、レコードを傷めるばかりだ。針メーカーのサイトに出かけて生産されたての現行バリバリの価格を参考にして、中古・新古針を求めたほうが賢明だと思う。

  
適正針圧:針圧は軽いほうが音が良いのか、重いほうが良いのか。聴いてみて適正針圧内で決めることになる。0.1g単位で計量できる電子量りが安くでまわっている、実際に使っているがとても重宝している。
  反りがあるレコードやキズのあるレコードを聴く場合は重いほうが良い。また優れたアームの搭載されたプレーヤーなら軽針圧でもトレースするが、そこそこのアームならば指定範囲の重いほうを選んだほうが良い。
  反りやキズで針飛びしてレコードや針を傷める訳にはいかない。
  インサイドキャンセラーを解除して、内周にも外にもいかず、0バランスをとった上で、針圧を調整しないときっちり正確な針圧はでない。
  針圧を調整したら、インサイドキャンセラーを適正に戻すことを忘れずに。そうでないとレコードも針も傷む。針が横に歪んだカートリッジをよく見かけるがこれが原因。

  
曲がったカンチレバー:どの方向でも曲がったカンチレバーの針は使わないほうが良い。レコードを傷めるばかりだ。メーカー仕様とは別にスクラッチDJに使われた針で、ユーザーがわざと下の方向に曲げてある針がある。レコードを傷めるばかりだ。放送局のDJやかつての有線放送での使用で、レコードを傷めるような使い方はしなかった。別にヒップホップや2台並べてのDJを非難している訳ではない。使い方が違うから区別しているだけ。
  
カートリッジ本体の寿命:本体には動く部分がないので半永久的。ただし、ベースと本体の接合の弱いカートリッジがある。オルトフォン・スタントン(ピッカリング)に多い。また、髪の毛より細い巻き線がそのまま後ろのピン端子に半田付けされている。このピン端子の乱暴な扱いで、ちぎれることがある。
  長く放置したため、針の鞘(スリーブ)の汚れのため本体から抜けなくなったカートリッジがある。最新の注意で抜いたあとは、白スポンジで清掃。針が本体とグラグラ状態。シュアなんか、オリジナル新品でグラグラだ。かちっとはしていない。ゆるすぎるのは困るがそういうものだ。
  針交換やシェル交換の時は注意が必要。

  
シェル交換の後、片チャンネル音が出ない:結構多い。高いシェル、高いプレーヤーでも起きる。まず、シェルとコネクターの相性が悪いと思ったら良い。シェルについているゴムワッシャーを外してアームにつないでみる。元のシェルに戻して直れば、相性の問題。精密ニッポンだが、精密過ぎて融通が利かない現象。
  ゴムワッシャーは、きつく締めすぎてシェルやコネクター部を傷めないためにある。


  
テクニクスのEPC−205ファミリーのボロンカンチレバー・コバルトダンパーゴム

  話せば長くなる。また後ほど。





番外
  アイワ・東芝AUREX


アイワ・東芝AUREXにも同じ針を使うカートリッジがある。
しかし、まだ実物を見たことがない。  従って針のみ。

  アイワ:     針AN-6   ミドリハントウネイ     プレーヤー:AP−D6、マイペースー1
  東芝AUREX:カートリッジC-320M  針N-320D(ウルトラC針:サファイアを結晶方向に削り出して、ダイヤ並みの強度と寿命を誇った。誇ったが、ダイヤ宝石信仰に負けた)
  ナガオカ針: JN-105E(数社にわたって大量に売れる針は、針メーカー独自に共通針として発売していた。買わないほうが良い)

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